どうもこんにちは、専業トレーダーの森川コウタです。
本ブログでは、私自身がボロボロの負けトレーダーから
専業トレーダーにまで這い上がった経験を活かし、
FXトレードに関する様々な情報を発信しています。
今回は「ダウ理論」についてお話しします。
ダウ理論とは、チャールズ・ダウという人が
提唱した「トレンドの終わりを定義する理論」です。
チャートの波を観察するためには不可欠な理論で
世界中のトレーダーがダウ理論を意識しています。
もはや相場の常識となっており、
ダウ理論を知らずして相場で勝ち残ることは
不可能だと言っても過言ではないでしょう。
ただ、本来ダウ理論とは重要な理論でありながらも
「備えるべき必須知識のひとつ」という位置づけです。
それ単体で勝っていけるほど相場は甘くないのが現実です。
しかし、ダウ理論に「ある視点」を加えることで
それだけ勝てる、と言えるほどの効果を発揮します。
本記事ではダウ理論+「ある視点」だけを用いて
チャートを的確に読むテクニックをご紹介します。
ダウ理論とは何か
相場の世界では有名なダウ理論ですが、
説明する、となると言葉に詰まったり、
どこからどこまでがダウ理論なのか、
分からなくなってしまう人が多いようです。
ダウ理論とは本来、6つの項目に別れる
長ったらしい理論なのですが、
FXの、とりわけデイトレードにおいて必要となる項目は1つだけです。
”トレンドは明確なサインが出るまで継続する”
というものです。
ダウ理論とはこれだけだと考えて大丈夫です。
では、この文の意味を考えてみます。
チャートはジグザグと波を描きながら作られますが、
右肩上がりに上昇していれば「上昇トレンド」
右肩下がりに下降していれば「下降トレンド」 となります。
上昇トレンドを定義すると、ジグザグと動く波が
高値を切り上げ、安値を切り上げているという状態だと言えます。
下降トレンドならその逆で
安値を切り下げ、高値を切り下げているという状態です。
チャートは上昇トレンドと下降トレンドを
交互に繰り返すことで形成されており、
上昇トレンドも下降トレンドもいつまでも続くわけではなく
いつか終わりを迎える時がきます。
トレンドの終わりを示すのは、
上昇トレンドであれば
最後の安値を下抜けた時
下降トレンドであれば
最後の高値を上抜けた時 です。
そして、これこそがダウ理論で言う「明確なサイン」に相当します。
ここまでの内容でダウ理論をさらに読み替えると
”トレンドはトレンドが終わるまで続く”
という至極当たり前な、間の抜けた感じの内容になります。
ではこのダウ理論、及びトレンドという考え方を
どのようにトレードで活かせばいいでしょうか。
ダウ理論に基づく押し目買い・戻り売り
上昇している相場では買いたい
下降している相場では売りたい
これがシンプルで当然のトレーダー心理です。
そして、
買うなら少しでも安く買いたい
売るなら少しでも高く売りたい
これもまた当然のトレーダー心理です。
これらの心理が生み出す現象が、「押し目買い」「戻り売り」です。
上昇トレンド中に下がってきたら買うことを
押し目買い
下降トレンド中に上がってきたら売ることを
戻り売り と呼びます。
ここまでの知識を総合すると
上昇トレンド中は上昇トレンドが終了するまで押し目買いをして
下降トレンド中は下降トレンドが終了するまで戻り売りをする
これでOKということになりますが、
実はこれだけでは不十分です。
残念ながら、これだけで必然の勝ちを手にすることはできません。
ここに「ある視点」を加えていきます。
サイズの違う複数の波を見る
チャートには”時間足”という概念があり、
それぞれの時間足チャートでは
それぞれの大きさの波がジグザグと波打っています。
そうすることで、
- 日足では上昇トレンド
- 4時間足では上昇トレンド
- 1時間足では下降トレンド
- 15分足では上昇トレンド
- 5分足では下降トレンド
という具合に、複数の波が
それぞれのトレンドを形成しながら複雑に交わることになります。
この「複数の波の視点」を持つことがポイントです。
例えば1時間足の波が上昇トレンドで
下がって来たところで、押し目買いを狙いたいとします。
この時、下がってくる波を
15分足などの下位足で見ると下降トレンドを形成しています。
この15分足の下降トレンドが終了し、
上昇トレンドに転じるタイミングこそが
1時間足の押し目買いを狙えるタイミングです。
同時に、1時間足よりも大きな時間足も見ます。
1時間足の押し目買いが狙えそうに見えても
4時間足の波が戻り売りされる位置なのであれば要注意です。
4時間足の戻り売り勢力によって
1時間足の上昇トレンドが崩れる可能性があります。
1時間足の上昇トレンドを止める可能性があるのは
1時間足より上位の足の下降勢力です。
1時間足の押し目買いを狙いたい時は
上位足の波の下降勢力に逆らう環境ではないことを
事前に認識しておく必要があります。
このように狙いたい波に対して、
下位足の波はタイミングを計るために、
上位足の波は環境を認識するために、
それぞれの波を同時に観察することで
単体の波の観察だけでは得られない情報を
トレードに織り込むことができるのです。
3つの波から根拠を集めることで、トレードの勝率は格段に上がります。
言い換えると、3つの波から根拠が集まらない時は
トレードを見送ることができます。
無駄なトレードも減らすことができますね。
マルチタイムフレーム分析の必要性
このように、複数の波を観察し
それぞれの売り買いの勢力を把握する方法を
”マルチタイムフレーム分析”と言います。
今回はダウ理論及び押し目買い・戻り売りだけに絞って
マルチタイムフレーム分析を当てはめましたが、
本来は、あらゆる値動きのメカニズムを
マルチタイムフレーム分析に当てはめることができます。
- ダブルトップやダブルボトム
- 三尊天井や逆三尊
- レンジやレンジブレイク
- フィボナッチリトレースメント
- 移動平均線
- ボリンジャーバンド
言い出せばキリがありませんが、
どんな値動きのメカニズムも
プライスアクションもインジケータも
サイズの違う複数の波の中で、それぞれに等しく作用しています。
それぞれに等しく作用すると同時に、
大きな波が小さな波に影響を与えながら
チャート全体が形成されていきます。
これはチャートの真理であり
逆に言うと、どんなチャート理論や
プライスアクションやインジケータを持ち出したとしても、
複数の波の影響を考慮しない限りは、
見るべきものが見えていない状態だと言えます。
ダウ理論一つだけの武器でも
マルチタイムフレーム分析を用いて複数の波の視点を考慮すれば
それだけで戦っていくことも可能です。
まとめ
- ダウ理論とは?
- 押し目買い・戻り売り
- サイズの違う複数の波を見る
- マルチタイムフレーム分析の必要性
さて、今回はダウ理論1本で相場を戦うための
考え方をご紹介ししました。
本来、それ単体だけではなかなか勝ちには
繋がらないダウ理論ですが、
各時間足のサイズの違う複数の波を見ることで
トレードの精度が飛躍的に向上します。
マルチタイムフレーム分析を用いれば
ダウ理論だけに限らず、例えば
ダブルトップ・ダブルボトムを使ったトレード
移動平均線を使ったトレード
フィボナッチリトレースメントを使ったトレード
なども十分すぎる武器になります。
マルチタイムフレーム分析については
以下の記事でも解説しています。
マルチタイムフレーム分析とは?FXで勝てないあなたを勝ちトレーダーへ導く究極のチャート理論
是非マルチタイムフレーム分析を取り入れて
理論的で根拠があり、納得度の高いトレードを
目指してみて下さいね。
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