どうもこんにちは!
専業FXトレーダーの森川コウタです。
このブログでは、
身体を壊すほどの過酷な会社員生活に終止符を打つため
FXを始めたものの損失が500万円をオーバーするという
無残な負けトレーダーだった私が、
マルチタイムフレーム分析の習得をきっかけに
専業トレーダーにまでなった経験を活かして、
思うように成果を残せない方に向けて
様々な情報を発信しています。
負けトレーダーの専売特許”コツコツドカン”とは
コツコツドカン…
コツコツ勝ってドカンと負ける、という
FXの残酷な側面を表す言葉です。
あまり気持ちのいい言葉ではありませんが、
FXトレードの初心者を始め、
なかなか成果を出すことができない方の中には
定期的にやってしまう方がいるのではないでしょうか。
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「もう絶対に負けないぞ!」
自分なりに自信のあるポイントに絞って
慎重にトレード。
含み損になる前に、あるいは
含み益が減ってしまう前に確実に利益を確定し
一歩ずつ、しかし着実に資金を増やしていく。
コツコツと10連勝し、
「勝率がすごいことになっている」
「ようやく自分にも実力がついてきたか」
「このまま勝ちトレーダーの仲間入りだ」と
考えていたのも束の間。
エントリー直後から価格は逆行し、
見る見るうちに膨れ上がる含み損。
今すぐ損切りすると、5回分の勝ちトレードの利益が
失われてしまう。
キリキリと痛み出す胃に気づかないふりをして
様子を見ること数分。
様子を見たことが功を奏し、
含み損が半分ほど減る位置まで値がもどってくる。
「戻ってくるかも!もう少し我慢して建値まで
戻って来たらすぐに決済しよう」
しかし、次の瞬間、逆方向に加速。
傷む胃に耐えきれなくなり、
断腸の思いで損切りをしたときには
10連勝分の利益を相殺しても足りない
損失を被ることになった。
しばらく落ち込んでチャートを離れたが
損失が戻ってくるわけではない。
「こんなことで落ち込んでいるからダメなんだ」
「勝ちトレーダーになるまで絶対に諦めない!」
自らを奮い立たせ、心で叫ぶ言葉は…
「もう絶対に負けないぞ!」
(スタートに戻る)
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はい、この小話の主人公は私です(笑)
ですがあなたにも身に覚えがありませんか?
同じような経験を持つ方は多いはずです。
それどころか、わかっていてもやめられないのが
コツコツドカンの恐ろしいところです。
コツコツドカンを辞められないうちは
じわじわと損失が増える一方です。
この記事ではコツコツドカンを卒業するために、
なぜそうなるのか?という原因を追究し、
それに対する対策をご紹介します。
是非この記事を最後まで読んで、
一刻も早くコツコツドカンを克服し、
勝ちトレーダーへの一歩を踏み出しましょう。
“コツコツドカン”に陥る意外な原因とは?
さて、コツコツドカンに陥る原因として、
よく使われる「プロスペクト理論」という
心理学用語があります。
これは、FXトレードに関わらず
利益に対する人間の行動心理と、
損失に対する人間の行動心理の違い、
その不合理さを説明した理論で
FXに当てはめて要約すると
含み益が減るかもしれないから、現時点での利益を早々に確定させたい
少しでも損失があるとそれを確定させるのが嫌で損切りができない
という心理のことです。
この心理が働くことで
利益は小さくコツコツと積み上げることになる一方で
ドカンと大きく損失を被ることになり、
「損小利大」、つまり
損失を小さく、利益を大きくとるトレードが
理想とされる中、真逆の行動をとってしまうわけです。
これは、「悪癖」というよりは
現代社会を生きる人間であれば
誰しもに当然のように影響する心理であり、
「本能」に近いものです。
心や身体の「正常な反応」を
矯正するのは簡単ではありません。
ダイエットを継続する、とか
禁煙を継続する、というような
「欲」に対して自らを律する行動であれば
意志の強さが解決してくれます。
一方で、コツコツドカンはお金を失いたくないという
「恐怖」に対する防衛本能の現れのようなもので
高いところで足がすくむ、
目の前に物が迫ると目をつぶってしまう、
ということと同じ類のものです。
「恐怖」の解消は簡単ではありません。
しかし、
なぜ自分はコツコツドカンをやってしまうのか?
という原因の根本に恐怖があるということを
自覚することは、問題解決の第一歩です。
お金が減るのは誰だって怖いです。
私だって例外ではありません。
お金が減るのが怖いですか?と聞かれれば
その回答はイエスになります。
含み益が減るともったいないと感じますか?
と聞かれればイエスですし、
損切りするのはイヤですか?
と聞かれてもイエスです。
それでも私は、
あらかじめ目標としていた価格まで
利益を伸ばそうとしますし、
損切りにも躊躇がありません。
ここには一体どのような心理の違いがあるのでしょうか?
勝ちトレーダーと負けトレーダーの
決定的な心理の違いを知り、
コツコツドカンを2度と起こさないように
レベルアップしましょう。
“コツコツドカン”を二度と起こさないために
前述しましたが、かつての私も
コツコツドカンの常習犯でした。
しかし今となっては、コツコツドカンなんて
ありえない、と感じることができています。
現在の私にとって、毎回のトレードの勝ちとは、
根拠を持って「ここまではいくだろう」と予測した
目標価格に到達することです。
毎回のトレードの負けとは、
「ここまでいったらエントリーした根拠が崩れる」
という価格に到達することです。
この時、利益目標までの値幅が、
損切りラインまでの値幅を下回ることはありません。
あとは目標価格、または損切りラインに到達するまでは
勝負はついていませんので、基本的に見守るだけです。
あまり大したことはしてないように思われるでしょうが
この中にコツコツドカンを回避するための
エッセンスが詰まっています。
着目してもらいたいのは以下の3点です。
①利益目標・損切りラインに明確な”根拠”がある
勝てないトレーダーがやってしまうこととして、
- 〇〇PIPS、プラス方向に動いたら利益確定。
- ○○PIPS、マイナス方向に動いたら損切り。
- 〇〇円、含み益が出たら利益確定。
- ○○円、含み損が出たら損切り。
という固定目標を設定しがちです。
あなたの注文の結果がどうなろうと
チャートの値動きとはなんら因果関係がなく、
これは根拠のない「自分都合」の目標です。
今日の天気を、靴を飛ばして占うようなもの。
さらに、目標に根拠がないため
少しでも逆行すると目標に到達する前に
わずかな利益でも確定させてしまったり、
やっぱりここまで、いやもうちょっと、と
損切りラインを動かしていくことになります。
勝ちトレーダーの場合はそうではなく、
「この波のこういう値動きをここからここまで狙う」
「この波がこうなれば狙いとは違うので損切る」
ということをあらかじめ把握しています。
トレードとは値動きの「波」を狙うことなので
「波」からこそトレードの根拠を見出すべきで、
逆に言うと、そこにしか根拠はありません。
明確で信じるべき根拠があるからこそ、
その根拠にトレードの結果を委ねているわけです。
根拠のある波の観測をするためには
“マルチタイムフレーム分析”をおすすめします。
値動きのメカニズムを根底に取り入れ、
複数の波を同時に観測するマルチタイムフレーム分析は
トレードにおけるすべての思考プロセスを合理化できます。
②リスクリワードを意識する
リスクリワードとは、1トレードにおける
損失(リスク)と利益(リワード)の比のことです。
あるトレードの
損切りラインまでの距離が20PIPS、
利益目標までの距離が40PIPS、だったとすると
このトレードのリスクリワードは1:2となります。
FXは1回1回のトレードの勝敗ではなく、
長い目で先を見た時の合計収支こそが重要ですが、
一定以上のリスクリワードを保つことは
将来の収支を守ることに直結します。
例えば、リスクリワードを常に1:1以上に保ち、
勝率が50%以上あれば、何度トレードを繰り返しても
計算上は永遠に資金は減らないことになります
勝率50%を超える一貫した根拠があり、
リスクリワードを正しく保つことができれば
本来それだけで資金は減らないのです。
さて、あるトレードで
利益目標に到達する前に値が戻ってきてしまい、
わずかなプラスで利益を確定させたとします。
わずかではあるものの、利益は出ていますので
あなたの証拠金は増えたことになります。
しかし、これこそがコツコツドカンを招く
きっかけとなる行動です。
損失こそ出てはいませんが、
利益目標への到達を待たずに決済したことで
リスクリワードが1:1を下回ります。
この時点で、「何度トレードを繰り返しても
計算上は永遠に資金は減らない」という法則が
成り立たなくなるわけです。
絶対にいけないというわけではないのですが、
問題はそれを続けることの弊害に気づかないことです。
そして、その事実に気づかないまま
何度も同じことを繰り返してしまうのです。
さらにその状況で負けトレードがあると
将来を担保していたはずのリスクリワードが
見る影もなくなってしまいます。
実は勝ちトレーダーにとってこれこそが
恐怖の対象です。
1回1回のトレードで、含み益が減る、
または損失を被るかもしれない恐怖よりも
盤石であったはずの将来を失う恐怖が勝るんです。
自分にとって本当に不利益な行動はなにかを
理解しておくことが大切です。
③すべての思考はエントリー前に終えている
負けトレーダーの共通点として、
エントリー後の方が真剣にチャートを見ている、
ということが挙げられます。
「お金」が増えたり減ったりするわけですから、
気になって見てしまうのは当たり前なんですが、
そうなると エントリー前には考えていなかったようなことを
ついつい考え出してしまうのです。
エントリーした途端に、
根拠のうすい「嫌な予感」を感じたり、
根拠のうすい「安心感」を感じたりしながら
短期足の値動きに一喜一憂するんですね。
その根拠のうすい感情がやがて大きくなり、
耐え切れず決済してしまう。
あなたにも覚えがないでしょうか?
少なくとも私はそんな感じでしたし
それがおかしいともまったく考えませんでした。
本来、FXトレードとは、
エントリーする前に勝つために必要な思考を
すべて完了させておくべきです。
環境認識をはじめ、チャートから様々な情報を読み取り
これなら勝負できる、という根拠を積み上げたうえで
エントリーに踏み切るわけです。
ですからエントリー後に考えることなんて
ほとんどないのが当然なんです。
放たれたルーレットの玉のようなもので、
そこからは結果を待つだけです。
エントリーした後に何かするのであれば、
それはすべてエントリー前に想定しておくべきことです。
根拠に基づいて「こうなったら撤退しよう」と
決めていたのであれば撤退してもいいでしょうし、
計画的なのであれば「ナンピン」も有りだと思います。
エントリー後に新たに選択できる行動はない、
と考えると、トレードに至るまでの思考の
大切さを感じることもできますね。
どうなっても納得できるぐらいの思考を巡らし、
1回1回のトレードを大切にすれば、
コツコツドカンは自然と消滅するでしょう。
まとめ
- コツコツドカンとは
- コツコツドカンの原因
- コツコツドカンの対策
- ①利益目標・損切りラインに根拠を持つ
- ②リスクリワードを意識する
- ③必要な思考はエントリー前に
コツコツドカンの原因と対策、
よくわかったでしょうか?
お金に対する防衛本能が働いているだけあって
明日から即対策可能というわけにはいきません。
時間をかけて訓練し、自らをプロトレーダー思考に
導いていく必要があります。
しかし、トレーダーとして「どうあるべきか」は
わかったはずです。
本記事の内容を頭に置いておくだけで
あなたのトレードは一段レベルアップすることを
保証いたします。
他にも本ブログでは、勝ちトレーダーを目指すために
有益な情報をたくさん発信しています。
それでもわからないことや気になることがあれば
いつでもコメントをお寄せください。
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