どうもこんにちは、専業FXトレーダーの森川コウタです。
このブログでは、過酷な会社員時代にFXを始め
ボロボロの負けトレーダーだった私が
専業トレーダーにまでなった経験を活かして、
思うように成果を残せない方に向けて様々な情報を発信しています。
今回はFXの命でもある「資金管理」について。
資金管理といっても色々ありますが
本記事では自分のトレードの分析と改善に
必要不可欠な3つの数字をご紹介します。
トレードに必須の3つの数字
自分自身のトレードを分析、改善するために過去チャートを振り返り、
環境認識やエントリーポイントについて
考えを深めていく作業はとても大切ですが
トレード結果から得られるデータを
”数字”で把握することも非常に重要です。
数字は、正しく把握していれば
客観的で間違いのない正確なデータです。
毎トレードで得られるデータを記録し、
積み上げていくことで、自分のトレードの改善点が見えてきます。
最低でも次の3つの数字を記録するようにして、
常に改善を図るように努めることをおススメします。
- 勝率
- プロフィットファクター
- R倍数
この3つです。
1つずつ見ていきましょう。
勝率
トレード数に対してどれだけの割合で勝てているのか
これが”勝率”です。シンプルですね。
勝ちトレード数 ÷ 総トレード数 = 勝率
ということになります。
もちろん高いに越したことはありません。
勝率を上げることは勝ちトレーダーになるための
もっともシンプルな考え方です。
しかし、FXトレードに損切りはつきものです。
勝率100%などあり得ませんし、目指す必要もありません。
そして、肝心なのは勝率の「中身」です。
どんなトレードをしてその勝率なのか、ということです。
極端な例ですが
「絶対に自ら損切りをしない」というトレーダーが、
10トレードして10連勝していたとします。
勝率100%なわけですが、これでいいと思いますか?
近い将来、強制ロスカットによって
連勝分を吹き飛ばすような負け方をするのは目に見えています。
少なくとも、これから先何年にも渡って
相場の世界で生き残れるとは思いません。
勝率は大切な要素ですが、
それだけを単体で見てもいけない、ということです。
他の要素についても見ていきましょう。
プロフィットファクター
次に紹介するのは”プロフィットファクター”です。
馴染みのない言葉かもしれませんが
総利益と総損失の比率、のことを言います。
総利益 ÷ 総損失 = プロフィットファクター
となります。
計算式を見るとわかるように、
総利益の方が総損失よりも多ければ
プロフィットファクターは「1以上」になります。
1以上であれば「利益が出ている状態」というわけです。
プロフィットファクターが1よりも高ければ高いほど
利益の方が損失よりも多い、ということになります。
反対に1よりも小さいのであれば
利益よりも損失の方が多い、ということになります。
プロフィットファクターは
お金を増やす、というFXの目的そのものを数字で表したものです。
勝率がいくら高くても
プロフィットファクターが上がらないのなら
そのトレードには改善が必要な可能性が高いです。
R倍数
3つ目はR倍数です。
R倍数とは、
平均利益と平均損失の比率、のことです。
単体のトレードの利益と損失の比を表す
リスクリワードという言葉がありますが、
全体のトレードのリスクリワードを測るのがR倍数です。
例えば、
トレード全体の利益が10万円、損失が5万円の時、R倍数は2.0です。
利益が10万円、損失も10万円であれば
R倍数は1.0となりますから、R倍数1.0は”プラスマイナス0”の状態です。
R倍数でわかるように、利益と損失の比が変わるため
勝率が利益に直結しないことになります。
勝率が70%あったとしてもR倍数が悪ければ、
つまり負けトレードの損失の割合が大きければ、
トータルで利益は残らないという事態になります。
逆に勝率が30%でもR倍数が良ければ、
トータルでプラスが出ることもあります。
トレード記録をつけてトレードを改善しよう
3つの数字、それぞれの意味がわかったでしょうか。
勝率、プロフィットファクター、R倍数の相関関係を知り、
トレードの度に記録しておくことで、
常に最適な状態を維持することが重要です。
もちろんどの数字も高い方がいいのですが、
いきなりすべての数字を上げることはできません。
FX初心者の方や、勝てない方がまず目指すべきなのは
プロフィットファクターが1.0となること、
つまり、プラスマイナス0の状態です。
以下の表は、プロフィットファクターを1.0に固定した時のR倍数と勝率の相関です。
PF | R倍数 | 勝率 |
---|---|---|
1.0 | 0.5 | 67% |
1.0 | 1.0 | 50% |
1.0 | 1.5 | 40% |
1.0 | 2.0 | 33% |
1.0 | 2.5 | 29% |
R倍数が1.0で勝率が50%あれば
トータルの収支はプラスマイナス0になります。
R倍数と勝率、どちらか一方ではなく
うまくバランスをとることが大切だと分かります。
まずはプロフィットファクターを1.0に保てるように、
勝率とR倍数を意識してトレードを行い、
そのあとは勝率とR倍数をすこしづつ上げられるように
トレードをブラッシュアップしていきます。
そうすることで効率よく
プロフィットファクターを上げていくことにつながります。
自分のトレードをしっかりと記録することで
トレードの改善点を数字の面で把握し、
改善点が浮き彫りになり、また自らの現在地を知ることができます。
トレード記録をつける際の注意点
トレード記録を付ける際に気を付けたいことがあります。
それは、
一貫した理論のもとでトレードを行うこと、です。
毎回のトレードをチグハグな方法で行うと、
そこから得られるデータの前提条件が異なってしまいます。
何らかの手法をもって臨んだトレードと、
欲のままに飛び乗ったようなトレード、
事前の想定通りに利益を得たトレードと、
損切りまで我慢できずに手仕舞ってしまったトレード。
こうなると、データから得られる情報にはなんの意味もありません。
根拠の異なるトレードを一括りにデータ化しても
真の改善点は見えずに、ただの時間の浪費にしかなりません。
どんな相場にも根拠を持って適応できる
一貫した理論を知ることが先決になります。
まとめ
- トレードに必須の3つの数字
- 勝率
- プロフィットファクター
- R倍数
- トレード記録をつける
- トレード記録を付ける際の注意点
自らのトレードを振り返るには不可欠な
3つの数字についてお話ししました。
- 勝率
- プロフィットファクター
- R倍数
これら3つの数字をトレード全体を通して記録し、
まずはプラスマイナス0を目指す。
一貫した理論を身に付けることが先決ですが、
その上でプラスマイナス0をキープできるようになれば
勝ちトレーダーは目の前だとも言えます。
初心者トレーダーの多くは
この辺りをすっ飛ばしてなんとか利益を残す方法を探します。
常にプラス収支を出せる、ということは
プロトレーダーであることと同義です。
FXのプロになるためには
それなりの練習と経験が必要なことは言うまでもありません。
最初から短時間で最終地点を目指すのではなく
小さな目標をクリアしながらコツコツと成長していくことが
結局は最短の上達ルートなのです。
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