どうもこんにちは、FX専業トレーダーの森川コウタです。
本ブログでは、私自身が典型的な負けトレーダーから
専業トレーダーにまで這い上がった経験を活かし、
FXをやってはみたものの思うように成績が付いてこない…
というそんなあなたに向けて、
FXトレードに関連する様々な情報を発信しています。
今回は「トレードのプロセスについて」。
あなたは自分のトレードの”プロセス”を明確に説明できますか?
チャートを開いてから実際にトレードを終えるまでの
”行程”がパッと思い浮かびますか?
なんとなく上がりそうだから買う、下がりそうだから売る、
なんていうトレードをしてはいないでしょうか。
トレードには安定して利益を上げるために必ず行うべきプロセスがあります。
スイングトレードでもデイトレードでもスキャルピングトレードでも
どんなトレードを行うとしても例外はありません。
プロセスが曖昧だと
今自分が何を見るべきなのか、何を考えるべきなのかが雑然となり
考えが整理されないままトレードを実行してしまいます。
トレードのプロセスを知ることで、
トレードの一連の流れを明確に”フェイズ分け”して
クリアな思考でトレードに臨むことができるようになります。
是非この記事を最後まで読んで、
正しいトレードのプロセスを学び、勝率アップを目指しましょう!
トレードに不可欠な4つのプロセス
結論から言いますが、トレードのプロセスは以下の4つに分けることができます。
①環境認識
②トレードプラン
③エントリー(発注)
④イグジット(決済)
これら4つのプロセスを意識して順番にこなしていく必要があります。
それぞれどのようなものかを紹介します。
プロセスⅠ:環境認識
”環境認識”とは呼んで字のごとく
「現在の相場の環境」を認識する作業です。
相場の環境とは、相場全体が上昇傾向なのか、下降傾向なのか。
はたまた方向感がない状態なのか、という言わば全体的な「方向感」に加えて、
月足のサポートラインで反発して上昇中であるとか、
週足のダブルトップ形成の途中であるとか、
日足のダブルボトムが完成しネックラインを抜いたところであるとか、
どの地点からなら売りたい、または買いたいトレーダーが多いのか、
などの具体的な状況のこと。
これら方向感や状況を、仮にデイトレードであるなら
4時間足以上の上位足チャートを見て把握します。
環境認識は、トレードにおける根本的な背景を掴む作業ですから
全プロセスの中で最も重要だと言える作業です。
誤った環境認識、不適切な環境認識をしていると、
以降のプロセスもすべて不適切なものになってしまいます。
”勝てないトレーダー”の勝てない原因として圧倒的に多いのが
環境認識が不適切、不十分なことです。
にもかかわらず、エントリータイミングの改善に固執してしまう。
見当外れな”改善もどき”を繰り返して時間とお金を浪費していく。
負けトレーダーあるあるです。
あなたはそこに陥っていないでしょうか?
逆に環境認識さえ的確にできていれば、精密なエントリーができなくても
結果として勝ちトレードになることは多いです。
環境認識とはトレードにおいてそれほど重要なプロセスなのです。
プロセスⅡ:トレードプランを立てる
環境認識が終われば、それをもとにトレードプランを立てます。
トレードプランとはつまり、
「どのような値動きを狙い、どうなったらエントリーするのか」ということで、
その日の値動きの”シナリオを想定する”という感じですね。
デイトレードであれば1時間足の値動きで考えるのが自然です。
4時間足や日足・週足・月足の環境認識から相場の背景を理解し、
意識されそうな価格(水平ライン)に目星をつけ、
「1時間足チャートの波がどのような軌道を描くのか」を、
押し目買いやダブルトップなどの”値動きのセオリー”を元に
複数パターン想定しておくわけです。
背景が上昇傾向なら、例えば次のようなプランを立てておきます。
”ここまで下がってきて、ダブルボトムになったら買おう”
”高値を更新したら戻りを待って、下げ止まったところから買おう”
背景が方向感の無いレンジ相場なら、
”レンジの高値で上げ止まりを確認して売ろう”
”レンジの安値で下げ止まりを確認して買おう”
”レンジをブレイクするまで静観しよう”
というプランが考えられます。
トレードプランはあくまでプランなので
実際の値動きに合わせながらアジャストしていく必要はありますが、
その日の「自分が狙いたい値動き」を明確に意識できることで、
- 下位足の値動きに釣られない
- 無駄なポジションを持たなくて済む
- 利益を伸ばせる
- 早めに損切りができる
などの大きなメリットが得られ、これによって
ポジポジ病、ナンピン癖、チキン利食い、ポジションの塩漬け、など
初心者が抱えがちな問題の大部分を解消できます。
環境認識を的確に行い、
値動きのセオリーに合った自然なトレードプランが立てられれば、
根拠の薄いトンチンカンなトレードはしなくなります。
ですからトレードプランを立てることは、
環境認識に次いで重要なプロセスだと言えます。
プロセスⅢ. エントリー(発注)
環境認識をしてトレードプランを立てることができれば、
あとはプラン通りに値が動いた時にエントリーするだけです。
環境認識とトレードプランが適切であれば、
それだけでトレードの勝率は飛躍的に上がるはずです。
しかし、エントリーにも理論と根拠を用意することで
より優位性が高まり、効率的なポイントでポジショニングができます。
4時間足以上のチャートを用いて環境認識を行い、
1時間足チャートでトレードプランを立てましたが、
エントリーには5分足や15分足などの下位足を用います。
下位足チャートにも他の時間足と同様に「波」が存在します。
下位足の波の中にもトレンドがあり、それによる押し目買い・戻り売り、
ダブルトップ・ダブルボトムによる波の転換、
売り買いの攻防によるレンジなどが発生しています。
これら下位足の”プライスアクション”を読み解き、
トレードの”トリガー”とすることで、
1時間足だけ見ていては分からない詳細なタイミングを掴むことができます。
下位足のプライスアクションを見てタイミングを計ることで
- 相場が動き出すタイミングで入ることができる
- 利益を最大化、損失を最小化することができる
- プラン通りの値動きになるかを最後の最後まで見極められる
などのメリットが生まれます。
上位足の波による環境認識、
1時間足の波によるトレードプラン、
下位足の波によるエントリー
これらは言わば、チャート全体を構成する大小の「波」をひとつなぎにしていく作業です。
この作業が上手になれば、自動的に、それぞれの波から根拠を見出すことになるため、
自然と勝率は高まり、安心感のあるトレードができるようになります。
精神的にも余裕が生まれ、たとえ負けたとしても、
「そんなこともあるか」「これで負けたら仕方ない」
と考えることができるのです。
プロセスⅣ. イグジット(決済)
エントリーしてしまえば、あとはイグジット(決済)です。
チャートの波は上がったり下がったりを繰り返します。
それによって含み益や含み損も増えたり減ったりします。
- 出ていた含み益が波の上下運動により一時的に減ってしまい怖くなって決済してしまった。
- 逆行し含み損が増えて耐え切れなくなり損切りした直後に順行していった
- 少しでも含み益が出たら利益確保のため決済してしまう
あなたにもそんな経験があるのではないでしょうか?
こうなってしまう原因は、
環境認識やトレードプラン立案をやっていない、
あるいは正しくできていないことが原因です。
- ”現在値”がどの波のどの部分なのか
- どこからどこへ向かう波なのか
- どこからの買いと、どこからの売りが競り合っているのか
- どの波のどの部分を獲りたくてエントリーしたのか
これらが漠然としているため、
下位足の波の上下運動に一喜一憂してしまい
思うように利益を伸ばせない、
あるいは大きな損切をしてしまうことになるのです。
現在値を理解し、環境認識やトレードプラン立案を適切に行えば、
イグジットの目標となるレートは自然と見えてきます。
「ここまでは絶対にいく」とまでは言えなくても、
最低でもここまではいく
ここを超えたら次はここ
そこも超えたら次は…
という感じで、段階を踏んだ目標設定で十分です。
1つ目の目標で半分決済、
2つ目の目標で残り半分を決済、
という方法も最低限の利益を確保するのに有効ですね。
また、下位足の「波」を見て決済を決めるのもおすすめ。
一例ですが、
下位足の波の反転のプライスアクションを確認して決済、
下位足の移動平均線を下抜けたら決済、
などという方法があります。
これであればある程度の利益は確保できますし、
”そうなるまで”利益を伸ばすことも可能です。
環境認識からイグジットまでの一連のプロセスで
あらゆるサイズの「波」を根拠に行動を決めることになるので
実に合理的で理にかなったトレードをすることができます。
まとめ
トレードに不可欠な4つのプロセス
- プロセスⅠ. 環境認識
- プロセスⅡ. トレードプラン
- プロセスⅢ. エントリー
- プロセスⅣ. イグジット
トレードの4つのプロセスを紹介しました。
各プロセスで、サイズこそ違いますが常に「波」を意識しています。
トレードとは未来の「波」の軌道を予測するものです。
そして、予測するための材料は過去のチャートにしかありません。
チャートの波こそが唯一にして最大の情報源であり、
そこから最大限の情報を引き出すことこそが
トレードの勝率を上げること、ひいては相場で勝ち残っていくためには
必要不可欠なのです。
トレードの各プロセスを意識して分けることで、
サイズの違う複数の波を上から順に整理して把握できるようになります。
またトレードの勉強や練習もプロセス別に考えることで、
知識の使いどころが理解しやすくなります。
そんなわけで、トレードや学習には是非とも”4つのプロセス”を意識してみて下さいね。
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