やあ!私はプロFXトレーダーのコウタだ。
ブログやメルマガで、FXトレードで稼ぐための”真実”を発信している。
今回は、先日いただいた読者からの質問を共有するぞ。
同じような疑問を抱えている者は多いはずだ。
ぜひ、自分自身に置き換えて学びにしてみてくれ!
以下が今回送ってもらった質問だ。
『去年の後半辺りから、エントリーすると一旦損切りになった後
伸びることが多くなっているのですが、
最近の動きがいやらしくなっているのでしょうか、
それとも損切りの位置が悪いだけでしょうか?』

質問に添付されていた画像は2025年1月20日の AUD/USD 1時間足だ。
画像内、赤矢印のところでロングエントリーし、
青矢印の逆行で損切りになったようだな。
彼自身の質問は、
- 損切りになったあと、思っていた方向に伸びていくことが多い
- 最近の値動きの特徴なのか?
- 損切りの置き方が良くないのか?
というものだ。
キミはどう思う?
ただ記事を読むのではなく、ともに考えることをおすすめする。
とはいえ、この画像一枚だけでは意義のある考察はできない。
各時間足を表示し、全体の環境を確認してみよう。
まずは「環境認識」だ!
月足 環境認識
月足からいくぞ。月足はデイトレードレベルだとかなり大きな時間足だが、
背景となる値動きを把握しておくことは重要だ。

2011年の最高値。そして、最高値の起点となる2008年の安値が目立つ。
2011年以降は一転して下落。2020年には一時最安値を更新している。
その後、反発があったが、高値を切り下げて下落し、現在は2022年の安値まで売られている。
直近の値動きも弱く、2008年安値を目指しそうではあるが、
2022年安値でのリアクションが下位足にどのように反映されるかは注目である。
主要な価格にはラインを引き、ざっくりした全体像を把握するんだ。
週足 環境認識
続いて週足だ。

パッと見て、2020年の上昇、2022年の深い押し戻しが目立っていることがわかる。
2023年は、高値を切り下げ、安値を切り上げ、方向感のない値動きだ。
2024年、「上がりそうで上がらない」という値動きをきっかけに、
買い勢力のポジションの手仕舞いが進み、2023年安値の下、2022年の安値まで売られた。
直近では売りの勢いが強いが、すでに売っているトレーダーは利益確定を考え始めてもいい位置だな。
日足 環境認識
続いて日足チャートだ。

2024年後半の下降波が2022年安値に到達し、買い勢力の抵抗を受けていることがわかる。
いいか? この時点で、上がるとか下がるとかを予想してはいけない!
「直近の強い下降波」と「2022年安値という月足レベルのサポートライン」
どちらが強いか?なんて終わってみなければわからないことだ。
二つの勢力が衝突している、という事実のみを把握して、さらに下位足を観察するんだ。
主要な波の高値や安値、直近の上位足ローソクの高値安値にはラインを引いておくぞ。
4時間足 環境認識
次は4時間足だ!

4時間足までくると、2022年安値上の売り買いの攻防がよく確認できる。
下がれば買われ、上がれば売られ、両勢力が衝突し、攻防していることがよくわかる。
繰り返すが、上がるか下がるか、未来の値動きを決めつけてはいけない。
とくに現在値は、売り買い両勢力に挟まれた中間地点で方向性が定まりにくい。
不用意に手を出すとすぐに逆行してしまうリスクがあり、
狙うのであれば、下位足のもう少し小さいスケールの値動きの方が良さそうだ。
環境認識をもとにトレードプランを立てる
1時間足 トレードプラン
1時間足はデイトレーダーにとってはメインの時間足だと言える。
上位足の環境認識を踏まえて「どのような値動きを狙うか?」という作戦を立てるんだ。

環境認識で確認したように「上位足の売りと買いの衝突」のために
上がれば売られ、下がれば買われ、乱高下気味の相場になっている。
さて、直近のレジスタンス(前日高値=R1)とサポート(キリ番=S1)をマークしてみた。
1時間足レベルでは、R1に近づくほど「売りたい」「買いを決済したい」という心理が強まり
S1に近づくほど「買いたい」「売りを決済したい」という心理が強まることが想定できる。
そう考えるとまず、「R1に向かって買う」「S1に向かって売る」のは避けた方がいいことがわかるだろう。

だからといって「R1にきたら売る」「S1にきたら買う」というのは
想像に頼り切ったエントリーで、あまりにもお粗末だ。
ではどうするのか?まずは「R1またはS1での値動きを観察すること」だ。
たとえばR1まで値が上がれば、売り注文や買いの決済注文が入り始める。
そうすると、それまでの買い勢力と衝突し、ここでも「売り買いの攻防」が起こる。
そして、その「攻防」の決着を待つ!これが重要だ!
攻防に決着がつくことで、負けた勢力は撤退を余儀なくされ、決着方向に値が伸びていく。
どこまで伸びるかというと、「次に攻防が起こるところまで」だ。
図にすると以下のようになる。

R1での攻防に売りが勝てば「S1までショート」
R1での攻防に買いが勝てば「R2までロング」
S1での攻防に売りが勝てば「S2までショート」
S1での攻防に買いが勝てば「R1までロング」
これこそが「トレードプラン」だ!
プラン通りにエントリー、決済をする。
プラン通りにいかないならエントリーしない。
つまるところ、トレードでやるべきことはこれだけだ!
質問のエントリーポイントは…?
さあ、ここまでの話を踏まえて、質問のトレードシーンを15分足で見てみよう。

質問者のロングのエントリーポイントは「赤◯」の位置だ。
これは「R1に向かったロング」だ。
上位足の環境から「買いの強さ」を読み取れるのならまだしも、現在の環境下ではおすすめはできない。
レジスタンスに近づくほど、売り手の心理が強気になり、上昇は失速しやすい。
今回のケースは、まさにこのために損切りとなってしまったわけだな。
どう考えればよかったか
では、どのようなトレードを考えるべきだったのかというと、以下の図を見てほしい。

ロングするのであれば、このような値動きを狙うのが理想だ。
これはつまり、先ほどの「トレードプラン」に則ったエントリーだ。
R1での攻防に買いが勝てば「R2までロング」
S1での攻防に買いが勝てば「R1までロング」
このような明確な狙いをあらかじめ持っておけば
値の動き出しを捉え、勝ちやすく負けにくいトレードができる。
実際の値動きを振り返る
ただ、実際の値動きはそうはならなかった。

価格はS1に到達し、目論見通りの攻防が起こったが、ここでの決着は経済指標絡みの急騰となった。
この値動きをエントリーするのは至難であり、この時は「エントリーできなかった」だろう。
なんだ、結局トレードできないのか
と思われるかもしれないが、
プロのトレーダーは、これぐらい「想定」を深めて
『狙い通りの値動きを狙い通りに獲っている』
ということを知っておいてほしい!
狙い通りの値動きになることなんてあるのか?
未来の値動きを想定することなんて本当にできるのか?
そんな疑問も浮かぶことだろう。
だが、逆に聞こう。
「狙い」や「想定」がなければ何を狙うんだ?
それらが曖昧なまま勝ったとしても、それはただギャンブルに勝っただけだ!
今回の質問者が、「もし勝っていたら」どうなると思う?
己の「無知の不知」に気付かず、今後も勝ったり負けたりを繰り返すのではないか?
論理的に、根拠をもって、トータルで勝ち続けるためには
適切な環境認識に基づいて、「未来を想定する力」が必須なのだ!
まとめ
最後に、質問に対する回答をまとめておく。
キミも今回のケーススタディを参考にし、
ぜひ自分自身のトレードを見直してみてくれ!
「なんとなく」のトレードはやめにして
チャートを読み、未来を想定し、狙うべき値動きを見定める力
キミには、それを高めるための道を歩んでほしいと思う!
わからないことがあれば、コメント欄からいつでも質問してくれ!
また、トレードの学びになるメルマガも発行しているのでチェックしてみてくれ!
では、また会おう。
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